レタスの由来
レタス(フランス語ではlaitue、英語ではlettuce)という名は、学名の Lactuca sativa からとられたものです。
その lac というのは乳のこと。
結局、レタスという名は茎や葉を切ると乳状の液が出るという事実に由来することになります。
レタスはどんな種類のものでも乳状の液を分泌しますが、食用に栽培されるようになった品種では選抜の結果、この分泌が少なくなっています。
しかし、かなりの種類のレタス、とりわけドクチシャ(レタスの系統樹のなかのどこかに位置を占める植物と思われる)は、あらゆる部分に苦みのある乳状の液を含み、すこしでも傷つくとその液を分泌するのです。
この乳白色の液は、すぐに固まり、傷をふさぎます。
これを天日で乾かすと、悪臭を発し苦みのあるラクチュカリウムと呼ばれる薬となります。
これは阿片の代用品と考えられ、古代ギリシア人、ローマ人に盛んに用いられました。
ギリシアの医学者ガレノスは、それで老年の不眠症を追い払ったといいます。
その後、この薬は長いあいだ忘れ去られていたのですが、18世紀の終りにふたたび利用されるようになり、19世紀にはかなり用いられるようになりました。
当時は子供用の薬とされ、咳、百日咳、とくに気管支炎に効くとされたのですが、有効成分を調べてみると、ものによってかなりの差があり、したがって薬効は一定せず、そのせいで今日では使われなくなってしまいました。