気になる歴史的なこと その11

記号消費という文化的遺伝子は確実にわたしたちの体内に宿ってしまったのです。

不況になってもモードが急に「清貧」になるわけではないのです。

歴史のアイロニーというべきでしょうか。

身分や富からの解放に始まった20世紀ファッションが、贅沢の大衆化をかくも見事に実現し、あげくに多くの「魂なき享楽人」たちを生み出してしまったのは―。

この世紀末、むやみに魂の癒しがはやり、さまざまな宗教がはやるのは、いわばブランド信仰のゆきつくところ、近代ファッションの過飽和のロジカルな帰結の一つだったのです。

広告予算の配分

広告予算の配分とは「広告にどれだけお金をかけるべきか」という経営トップの質問に対する、広告部門からの組織的な答案です。


また、経営トップのいわば総額割当法というブイレク・ダウン方式の思考と、現場部門からの活動課題別に積み上げていくビルド・アップ方式の思考が、それぞれの立場上から検討を加えられ、その最終的結論が広告予算の配分ということになるわけです。


そして、お見合いパーティー 大阪の広告予算の管理責任者は与えられた予算総額に対して、その必要に応じて予算統制上の細分化をはかり、それぞれの優先順位をつけた形での目標を設定し、予算コントロールに全力をつくさなければならないのです。

気になる歴史的なこと その10

90年代に入り、バブル経済は破綻しました。

以来、ファッション・シーンは多様化して、古着からキャラクターグッズまで、ありとあらゆるテイストが横並びで共存していました。

以前のようなゴージャス志向はさすがにもうはやらない。

それでもなお、「シャネラー」という流行語が生まれたように、人びとのブランド信仰は今も強固に生き続けています。

いちど覚えた贅沢気分は、気分を支える経済的実体が崩壊しても、記憶から消えはしないのです。

気になる歴史的なこと その9

消費の王国はまたメディアの王国でもあります。

シャネルの時代からはるか遠く、ブランドが紹介されるのはもはや『ヴォーグ』のようなハイ・ファッション雑誌ではありません。

コンビニにある身近な雑誌にブランド情報があふれています。

70年代に創刊された『アンアン』や『JJ』はこうしたカタログ情報誌の古典ともいうべきものですが、それらのメディアは、商品によってワンランク上の自分を演出するすべを教え続けてきました。

あふれかえるそれらのマニュアルにのって差異化ゲームに熱狂した日本は、世界史上類のない「マス・ブランド」帝国だったといえるでしょう。

気になる歴史的なこと その8

世界のファッション産業の良き顧客は「いまや日本」になったのです。

金満大国ニッポンはアメリカの後を襲ったのでした。

実際、住宅こそ「ウサギ小屋」でしかないものの、クルマや服といった商品は人びとの差異化願望を満足させる記号そのものでした。

その記号消費の広がりのほどは、ブランド志向の主力が若い女性層であることに現れています。

いかにアメリカがマス・マーケットだったとはいえ、シャネルのような高級ブランドを手にするのはごく一部のスターや富豪に限られていたのにたいし、一億総中流意識にそまる日本では、2、30代の若い層がブランド品を買います。

日本はまさに20世紀に冠たる消費王国になったのでした。

気になる歴史的なこと その7

ひろくマスに名を知られて大衆の憧れをそそりたてること。

品質の良さにくわえて、こうした有名性がなければブランドはブランドではない。

だからシャネルは、パリのデザイナーたちと対立しつつ、アメリカで慣習化していたデザインの盗用を黙認し、その巨大なマーケットを相手にして自己のブランドを築きあげたのです。

こうしてシャネル・スーツがアメリカ女性の憧れの的になってからほぼ30年後、同じブランド願望が今度は日本に上陸して来ました。

田中康夫のカタログ小説『なんとなく、クリスタル』がベストセラーになったのが1980年。

バブル経済にわいた80年代の大衆は記号消費ゲームに熱中しました。

DCブランド・ブームが巻き起こり、黒に身をつつんだカラス族が街にあふれ、ブランド熱が巷を席捲しました。

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気になる歴史的なこと その6

コピーと推奨していたシャネルではありますが、決して「本物」の価値を否定したのではありませんでした。

むしろ逆だったのです。

本物の価値は、偽物が多く出回るほどせりあがる。

誰も模倣しようとしないものなど、もともと価値がないのだと。

偽物が多くなればなるほど本物の権威性と商品価値は高まるのだそうです。

要するにシャネルは、「ブランド現象」の何たるかをよくわかっていたのです。

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気になる歴史的なこと その5

シャネルとは違い、ポール・ポワレはじめパリのオートクチュール協会に属する他のデザイナーたちは自分たちの作品のコピーを断固許そうとしませんでした。

かれらは、オリジナリティーこそ洋服の命であり、モードは芸術だと考えていたのです。

対照的にシャネルは、「服は不滅の傑作などではない」と断言してはばからなかったそうです。

不滅どころか、シーズンごとに変化してこそ流行なのであり、時の流れと共にはやりすたりを繰り返すのがモードである。と。

いっせいに模倣されるからこそ流行になるのです。

「モードは街に降りて行きながら自然死をとげる」。

シャネルはそう言ってコピーを推奨しさえしていました。

気になる歴史的なこと その4

卓抜なビジネスセンスを持っていたシャネルは「フランス人にはマス(量)のセンスがない」と言い、市場としてのアメリカを高く評価していました。

近代モードはマス(大衆)によってつくられることを、彼女は他のデザイナーに先駆けて理解していたのでした。

モードはマスによってつくられる。

大勢の人びとが競って同じデザインの服を身につけようとするからこそ流行というものが生まれるのです。

モードは模倣現象なのでした。

だからシャネルは自分のデザインが真似され、コピーされるのを平気で容認していました。

気になる歴史的なこと その3

シャネルは世界のどこよりもアメリカで人気を呼びました。

大戦後、世界一の繁栄を誇っていたアメリカは、シャネルの開放的なモダン・スタイルを歓迎したのです。

定番となったスーツが売れたのがアメリカなら、香水が大ヒットしたのもアメリカでした。

「眠るときにはNO.5」。

マリリン・モンローがこの名せりふをはいたのが1950年。

未曾有の繁栄を誇るアメリカは、まことにファッション産業のにぎわう地、絶好のマス・マーケットでした。

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